宿根草の庭を作ってみよう
Webカタログ

庭に取り入れるメリットは「季節を感じられる」こと

宿根草を長年育てていると気がつく魅力のひとつに「花期の短さ」があります。多くの宿根草は、その季節にしか咲かないので、決して花期が長くはありません。すぐに咲き終わってしまうと、つまらないと感じる方もいらっしゃるのかもしれませんが、「はかない花ほど美しい」と例え言われるように、その季節にしか咲かない、その一時の花こそ美しく見える、そんな気がします。
休まず長く咲き続ける一年草や新しい改良種は、庭をきれいに飾るには重宝するのですが、いつまでも咲いていると、飽きてしまったり、季節感がないと感じることがあります。

宿根草は花期が短いからこそ、それぞれの時期に咲く花をいろいろ植えて、花のリレーを楽しんだり、組み合わせて競演させてみたり、そこに多くのバラエティが生まれます。段々と庭の花の種類も増えていくことでしょう。多くの植物との出会いを楽しみながら、自分だけのオリジナルの庭を作ってみてはいかがでしょうか。

四季折々に咲く花を見て季節を感じ、自然に移り変わる庭の景色は、多くの発見や感動を与えてくれます。その時期しか咲かないことで感じる喜びやありがたみ、開花が終わっていくときの少しの寂しさ、など、宿根草の庭は風情豊かです。昨今は気候が崩れ、四季の輪郭がぼんやりしていると感じますが、そんな中でも宿根草はきちんと季節を告げてくれます。

宿根草には魅力がたくさん

宿根草、多年草は、簡単に言えば一度植えれば冬や夏を越して、毎年楽しむことができる草花です。生命力が強く、暑さ、寒さなど過酷な条件下であっても毎年芽吹き、凛と花を咲かせる様子は、見る人に感動を与えてくれます。
宿根草は植えておけば勝手に育つ、手間なしでリーズナブルなイメージがあるかもしれませんが、育てるにはたくさんの苦労があります。環境に適さずに枯れてしまうこともありますし、周囲の雑草とり、季節それぞれの剪定や手入れ、暑さ寒さ対策、などなど手間がかかります。一年草を咲かせて季節ごとに植え替えていた方がよほど簡単で、きれいに保てるかもしれません。それでも宿根草の庭に根強い人気があるのは、長くお世話をし、長く付き合うほどに愛着が湧くことにあると思います。今年も咲いた喜び、小さな発見に感動したり、植物と親しむ時間は他に代えがたいものです。毎年少しずつ成長する宿根草と、知識を得て成長する庭主、この繰り返しで長い年月をかけて庭が出来上がっていきます。その中で癒し、楽しみ、喜びなどを得られることが大きな魅力です。

他にも魅力の一つとして「花期の短さ」もあります。当然、花は長く楽しめた方がお得感があるものですが、宿根草は一期咲き、ワンシーズンしか咲かないものが多いです。しかしながら、毎年同じ時期に咲くことで季節を感じ、自然に移り変わる景色こそ、素晴らしいと思います。その時期しか咲かないことで感じるありがたみ、開花が終わっていく少しの寂しさ、どこか風情を感じます。
花期が短いからこそ、それぞれの時期に咲く花をいろいろ植えて、花のリレーを楽しんだり、組み合わせてみたり、そこにバラエティが生まれます。自然と庭の花の種類も増えていくことでしょう。これも宿根草の花期が短いからこその楽しみではないでしょうか。

育つ環境を知ろう

宿根草を育てるうえで最も重要なことは、その植物、それぞれに適した環境を選択することです。庭植えで、適した場所であれば放任でも育ちます。宿根草の多くは原種に近い性質なので、その植物が自生している原産地を再現することが理想です。もちろん、それぞれの原産地を見に行くことは難しいですから、ネットで調べてみたり、姿から想像してみましょう。適していると思う場所に植えてみて、生育の様子を見守ります。生育が良ければ正解です。生育が思わしくなければ、適していませんから、無理に育てるよりも場所や環境を変えましょう。よく育っている宿根草の近くに、近縁種を植えていくのも方法の一つです。

用土や肥料は?

土づくりが一番の基本となります。土が合わないと上手く育ちません。植え場所に培養土を入れることが最も簡単な方法ですが、注意すべきことは肥えすぎた土や、多肥を避けることです。
一年草であれば肥沃で構いませんが、ゆっくりと長生きする宿根草は栄養が多すぎると生育スピードが早くなりすぎて軟弱に育ち、結果、短命になってしまいます。自然に生える野草に肥料をたくさん与えれば、すぐに倒れてしまうでしょう。それと同じで、宿根草は野生に近い種類が多いため、肥沃な状態は避けます。水分も常に潤沢であれば延々と伸び続けてしまい、徒長の原因になります。
コツは水分が抜けやすく、少しだけ痩せ気味の土に調整することです。そうすることで根がゆっくりと伸びて耐性がつき、長生きする株に育ちます。
もし庭土や、使っている培養土が肥沃であれば、無機質な用土を混ぜてバランスを整えましょう。軽石や赤玉土などを使うと多肥を抑え、水はけも良くなります。逆に痩せすぎている土地であるなら、肥沃な土を足します。大切なことはバランスです。痩せている、肥えている、極端な状態は避け、イメージとしては「真ん中より少しだけ痩せている」ことを心掛けてください。
宿根草は本来、適した土であれば肥料は全く必要ありません。肥料をやらなければ育たない状態であれば、それは「適していない」ということです。もし、あと少し生育が足りないのであれば、肥料を使って補いますが、その環境や土が大正解ではないことを理解しましょう。

デザインなんて気にしない

美しい宿根草の庭を拝見したとき、特に種類の組み合わせに目を奪われます。この組み合わせは必然なのか、偶然なのか。考えませんか?
多くの場合、これは偶然であると思います。大まかに分かっていても、咲く時期、草丈、株張りは環境によって差が出て、正確に計算はできません。
花の競演が偶然ならば、デザインばかり考えていても仕方がありません。好きな花を予測で配置して、とりあえず植えてみましょう。その場所での成長の具合、咲く時期を1年ほど観察すれば、特性は掴めるはずです。宿根草は若いうちの移植が難しくありませんから、そこから改めて配置をしてみても遅くはありません。もっと成長が良い場所に移してあげることも大切なことです。デザイン通りにいく庭は、なかなかありません。少しずつ、じっくりと庭を作っていきましょう。立派な宿根草が見事に咲いていれば、デザインのことはすっかり忘れているでしょう。